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KANDAルネッサンス 112号 (2021.06.23) P.1
【五十稲荷神社(ごとういなりじんじゃ)
『栄寿稲荷神社(えいじゅいなりじんじゃ)』】
なかだえり

 令和2年末に完成した真新しいモダン和風の木造社殿。さっぱりとした神田っ子らしいお人柄の宮司・鳥居繁さんは、生まれも育ちもこの神社。都心の狭小敷地における建て替えにあたりビルにする選択肢もあったが、お宮を守り地域と繋がる神社とした。敷地を囲っていた塀を低くして開放的にし、夜にはライトアップして、いつでもお参りできるようにした。一方、大きなイチョウや富士塚、手水舎、鳥居、以前の建具などを各所に受け継いでいる。
 こちらの歴史は、1600年にはすでにこの地に鎮座していたと伝わる。1700年に戸田長門守の拝領地に入るも、足利の戸田家の地元で「五と十の日」に織物市を開くのに慣って、門戸を庶民に開放し参詣を許した。明治時代には毎月五日、十日、十五日、二十日、二十五日、三十日に縁日がたつと『五十稲荷神社』と呼ばれるように。植木に日用雑貨、衣類までなんでも売られ、戦後まで賑わいを見せた。
 また昭和50年代頃までは旧社務所で尺八や琴、三味線、習字などのお稽古ごとが行われ、町会の集まりには玄関から靴がはみ出すほどに、人々の集まる場所でもあった。
 時代とともに戸建て住宅は減ったものの、近年はマンションの新住民が増えている。鳥居さんは「この建て替えを機に、再び地域交流の役割を担っていきたい」と、新たな神社のあり方に思いをめぐらせている。

●五十稲荷神社『栄寿稲荷神社』
千代田区神田小川町3-9

なかだえり(イラストレーター)
1974年岩手県一関市生まれ。日本大学生産工学部建築学科卒業。法政大学大学院建築科修士課程修了。陣内研究室。遊廓風にリノベーションした北千住のアトリエで、個展や水彩画教室開催。著書に「東京さんぽるぽ」(集英社/)、「奇跡の一本松―大津波をのりこえて」(汐文社)、「駅弁女子―日本全国旅して食べて」(淡交社)、「大人女子よくばり週末旅手帖」(エクスナレッジ)などがある。

HP: http://www.nakadaeri.com
インスタグラム: @nakadaeri7

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